失敗や批判の声もあるなか漫画の実写化が後を絶たない理由を考えました | Usefulog

失敗や批判の声もあるなか漫画の実写化が後を絶たない理由を考えました

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はじめに

当ブログにお越しいただき恐悦至極にございます。あにおです。

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出典:荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」(集英社、1987)/映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」製作委員会(2017)

先日、「ジョジョの奇妙な冒険」の第4部が実写化されるという事でネット界隈がかなりざわつきましたね。

実際にフォロワーさんや私の周りのリア友なども「ああ嘆かわしや・・・」みたいなリアクションをしている人が多く、原作やアニメファンからは受け入れられていないという印象を受けました。

もっともこれは今回に限った事ではなく、漫画が原作となっている作品を実写映画化するという話が出るたびに毎回こういう感じになっている気がします。

では、こんなにも原作ファンから拒絶反応を示されるにもかかわらず日本の映画界で漫画の実写化が後を絶たないのは一体なぜなのか。今回はそのことについて私なりに思ったことを書いていきたいと思います。

それでは、最後までお付き合いいただければ幸いです。

※長々と読んでられない!という場合は目次の「忙しい人のためのまとめ」から飛んでください。

そもそも日本に優秀な脚本家がいない

漫画というのは内容にもよりますが、そのほとんどが現実ではあり得ないような奇想天外な展開になることが多いです。

そういった場面ではかなり誇張された表現がなされ、そこには一切の制限がありません。

それが漫画の醍醐味といっても良いと思います。

このように、漫画だからこそ表現できているものを実写化するというのは相当難しいはずで、にもかかわらず漫画原作のものを実写化するというのは「映画用に脚本を書ける人間が少ない」ためではないでしょうか。

もし面白い映画を撮れるような脚本を書ける人間が相当数いるのであれば、わざわざ実写化が難しい漫画を原作に選ぶ理由はないはずです。

事実、テレビドラマでさえオリジナル作品で以前のように「平均視聴率30%超え」するような作品は1年に1本出れば良いといった状態ですから、映画界も例外ではないでしょう。

漫画原作はある程度の興行収入が見込める

これまで映画で実写化されてきた漫画は、どれもある程度有名で発行部数もそれなりに多い物ばかりだったと思います。

つまり、当然といえば当然ですが、人気のある作品が実写化されてきているのです。

そうすると、漫画にそこまで詳しくない人でも「名前くらいは聞いた事がある」、「面白いって誰かが言ってた」なんてことになり、それが映画化されるというのであればちょっと観に行ってみようかなと思う可能性は高いでしょう。

また、原作ファンであっても中には実写化に肯定的な人もいるでしょうからそういう人は観に行くと思いますし、否定的な人であっても怖いもの見たさから観に行くかもしれません。

そして、原作ファンの評判が良かったなんてことになれば「コケるだろうし観に行くわけないだろ!」と思っていた層も、「えっ、そんなに悪くない?それなら試しに・・・」と手のひらを返しあれよあれよという間に大ヒットという事も十分あり得ます。

このように、大ヒットとまではいかなくても全く人が観に来ないなんていう事態に陥る可能性はかなり低いので、ある程度の興行収入が見込めるのです。

原作ファンのオタクが騒いだところで痛くも痒くもない

「君の名は。」の大ヒットにより証明されてしまいましたが我々オタクの力なぞたかが知れており、作品が爆発的に売れるためには非オタクの人が食いつく必要があります。

前述したように否定的だった原作ファンも食いついて全員が最高だ!となるのが理想ではありますが、必ずしもオタクが食いつく必要はなくあくまでもターゲットは非オタクの人なのです。

このことは、キャストを原作に寄せず、人気のある俳優さんを起用している作品が多数あることからも明らかといえます。

そのため、最悪、原作ファンであるオタクが一切観に来なかったとしても非オタクの人が観に来てくれれば良いので、ネットでどれだけ否定的な意見が出たとしても痛くも痒くもないのでしょう。

というか、むしろネットで騒いでくれればそれが良い宣伝になるので、「ありがとうございます!」といった感じかもしれません。

・・・書いていて非常に虚しくなってきました。

原作それ自体にはノーダメージか軽傷で済む?

原作となる漫画が完結している場合は、ファンは当然、全巻揃えていると思います。

また、完結していないものであっても実写化によって原作そのものを嫌いになることは稀でしょうから、ファンはこれまで通り原作を購入し続けるでしょう。

そうすると、実写化したところで原作それ自体には全く影響がないので、作者に迷惑がかかるなんてことは起こりようがないという事になります。

むしろ、実写化によって今まで購入していなかった層がその作品に興味を持ち購入するきっかけになるなんてことも起こり得るので、原作者が損することはないといっても良いかもしれません。

まれに実写化によってイメージが崩れたという理由から購入を止めてしまう人もいるかもしれませんが、あくまでもごく少数だと思います。

忙しい人のためのまとめ

  • 漫画という非現実的なものを実写化するのはハードルが高いのにそれでもするのは優秀な脚本家がいないからではないか
  • 売れている漫画であれば面白さは担保されており、話題性もあるため原作ファン・非原作ファン関係なく一定の割合が観に行くことが期待できる
  • 批判するのは原作ファンのオタクだが、騒いだところでターゲットは非オタクなので痛くもかゆくもない?
  • 万一映画がコケたとしても原作ファンが購入を止めるのはまれなので、原作自体に傷がつくことはほぼない

おわりに

以上の事からもわかるように、漫画の実写化は制作側にはメリットしかないといっても過言ではないです。

もちろん興行収入が全く伸びず製作費すらも回収できないというケースもあると思いますし、実際にいくつかの作品が頭に浮かんだ人も多いでしょう。

しかし、これは別に漫画原作に限った事ではなく全ての映画が大ゴケ、俗にいう大爆死する可能性を孕んでいるため躊躇う理由にはなり得ません。

それだったら、ある程度の興行収入が見込めてそれが当たったらラッキー!な漫画原作の実写化のほうが、全く見当がつかないオリジナル作品よりも色々な意味で“楽”です。

ただ、生意気なことを言わせてもらうと「挑戦」のないところに「成長」は生まれません。

これからもこういった安易な道を選ぶのであれば、日本の映画界は衰退の一途をたどるでしょう。

そうなる前に、この「漫画の実写化ラッシュ」に歯止めをかけてオリジナル作品で勝負してほしいと切に願うばかりです。

長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございます。

それでは、またのお越しをお待ちしております。

コメント

  1. suneiti より:

    書店経営者です。原作への悪影響はありますよ
    コミックや小説がドラマ化、映画化されることに対して複雑な気持ちをもっています。
    メディア化された作品の半数以上(よく見積もって)の原作が売れなくなります。
    原作は作者さんの熱意や愛に満ちていて、魅力満載なのに、
    「カス」としか言いようのない俳優やその演技と制作側の想像力の乏しさが全面にでた脚本、舞台。
    これを見た一般視聴者の皆様は
    「あっ、この作品見た。まあまあだったよね。」
    と悪い先入観を持たれて、原作の良さを知ることもないまま手に取られなくなります。
    そこにあったはずの素敵な出会いを台無しにされるのです。
    そして原作は売れなくなり評価を下げます。
    テレビや映画による原作の食い潰しです。
    テレビ、映画の製作者の皆様へ謹んで申し上げます。
    原作者の方はそれこそ血の滲む思いをして作品を産み出されます。
    私たち書店員はそんな大切な作品をお客様へご案内して一冊、一冊、販売いたします。
    読者となられたお客様は作品を愛し、それこそ森の腐葉土のように
    心に積もらせ、豊かな教養の素とされます。まさに作品は自身へとなるのです。
    大切な作品です。
    作る力、表現する力、成し遂げる想いがないのなら、どうかご遠慮ください。

  2. aniota-alvarado より:

    >suneitiさん
    コメントありがとうございます!
    書店経営者のかたのお話ということで、大変興味深かったです。
    まさか原作が売れなくなるなんてことが起こっているとは思ってもみませんでした・・・。
    私も漫画や小説の実写化には基本的に反対なのですが、原作者の利益になるのであればとやかく言うことでも無いなと思っていました。
    が、売れなくなると言うのであれば、話は別です。
    やはり安易に実写化に走らずに、オリジナル作品で勝負してもらいたいものですね。

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