ONE PIECE FILM REDはつまらない?正直な感想を書く | Usefulog
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ONE PIECE FILM REDはつまらない?正直な感想を書く

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ONE PIECEは好きだけど面白い漫画の1位には上げない。 私がこの漫画に対する熱量はおそらく完全なる「中立」かちょっと好きよりくらいだと思います。

そんな私が今回、公開初日に劇場版「ONE PIECE FILM RED」を観てきたので、面白かったのかそれともつまらなかったのか、忌憚のない意見を書いてみました。

 

 

ONE PIECE FILM REDの時系列

ワノ国編で仲間になるキャラクターが出てきていれば一発でわかるのですが、まだそこが確定していないため多少ふわっとしている部分はあります。

もっとも、ゾロの持っている刀が閻魔である点、ゼウスが麦わらの一味(ナミ)と一緒に戦っている点からおそらく「ワノ国編のあと」の話である可能性が高いです。

もっとも、映画については原作との関係でネタバレを避ける都合上、多少の齟齬は仕方がないためスピンオフ的に捉えておいたほうが良いかもしれませんね。

ONE PIECE FILM REDは子供向け?見せても平気なのか

公開日が夏休み中という事もあって、お子さんと一緒にというかたも多いかもしれません。 もっとも、内容が暴力的だったり過激だったりした場合、子供に見せていいのかどうか判断に迷いますよね。

作品的に殴る蹴るとかは当然あるのでそこは割愛するとして、今回、私が観ていて若干過激かなと思ったシーンは「槍(ランス)で刺される」、「銃で撃たれて血が出る」辺りでしょうか。 直接的な死についての描写は無いので、この2点が最も過激な描写といえるでしょう。

実際、映画館には5歳にも満たないお子さんもいましたし、私の感覚からすると情操教育上良くないという感じはないと思いました。 あとはご家庭の育児方針にもよるので、前述した2点の描写が引っかかるのであれば控えたほうが無難かもしれませんね。

ONE PIECE FILM REDのネタバレ感想

前置きが長くなりましたが、映画本編についての感想を述べていきたいと思います。 ここからはネタバレを含みますのでまだ観ていないというかたはまたのちほどお越し頂けますと幸いです。

※以下、ネタバレあり

 

まず、本作の最大の特徴はシャンクスの娘である「ウタ(歌)」がテーマという点です。 そのため、作中では多くの楽曲が披露されますが、それが良くもあり悪くもあったというのが正直なところでした。

冒頭、ウタのオンステージから始まるというのは何となく予想ができていましたが、そこから前半、全体でいうとおそらく3分の1くらいはウタの楽曲が披露されていました。

歌というのは基本的には耳で聴くことを主としていて、歌手のパフォーマンス込みで楽しむというのはあくまでもその歌手のファンであるという前提があって成り立つものです。 その点、今回私たちはこの映画で初めて「ウタ」という存在を知ったのでまだファンではありません。

その結果として、ウタのパフォーマンスをずっと観ている。 誤解を恐れずに言えば観せられている状況というのは冗長に感じられてしまいました。

 

他方、今回ウタの歌唱担当として抜擢されたAdoさん(以下、敬称略)ですが、私の印象としては「うっせぇわの人」それ以上でも以下でもないというものでした。 しかし、本作を観終えてその印象がガラッと変わったのです。

本作で登場する楽曲は多くのアーティストが提供しており、曲調やジャンルも様々なものとなっています。 その色々なタイプの楽曲をAdoは見事に歌い上げているのです。 歌で世界を平和にする、ウタの歌には多くの人を幸せにする力がある。 そういった設定に見事な説得力を持たせていました(今回のキャスティングも観終えたあとにとても納得しました)。

これが歌がテーマであることの弊害と魅力、悪かった点と良かった点です。

 

もっとも、この悪かった点ですが、前半がゆっくりだった。 ともすれば退屈だったということが上手く緩急として作用しており、後半からの展開にスピード感を持たせていたのも事実です。

ウタの能力や目的は何なのか。 ルフィやシャンクスとの関係性はどういったものだったのか。 世界の危機に対して麦わらの一味はどう立ち向かっていくのか。 ウタを中心とした物語の結末はどうなってしまうのか。

こういった謎が前半からゆっくりと散りばめられていき、それが後半にかけて急加速で解明されていくので、終盤の盛り上がりは最高潮という感じになっていました。

 

この作品は、観終えた今、改めてシンプルに言うと「親子の絆とすれ違いの物語」です。 前述した謎が解明されていく中でそのテーマが徐々に浮き彫りになってきて、物語に感動する要素を与えていました。

ウタがシャンクスを、海賊を憎んでいる一方で、内心ではシャンクスたちの想いに気付いていたからこそ生まれた心の葛藤が120分という時間の中で見事に表現されていました。 また、魔王を同時攻撃する描写でウソップとヤソップという親子だからこその連携も、観ていてグッとくるものがありました(もっとも、この連携については絆はもちろん、ヤソップが見聞色の覇気使いというのも理由の一つだとは思います)。

子供は最終決戦での激しさに息をのみ、大人はキャラクター同士の絆に涙する。 そんな老若男女が楽しめる内容になっていたんじゃないでしょうか。

ONE PIECE FILM REDでウタは死んだのか

物語の最後は、「ネズキノコ」を食べたウタがシャンクスが手にしていた薬をはねのけ、人々を救うために歌ったところで終わっています。 正確には、これだけの大罪を犯したウタを海軍に引き渡せと言われ、戦争も辞さないという覚悟でそれをはねのけエレジアをあとにする。 ルフィたちはそんなシャンクスたちの様子を見るも、ウタの姿だけは彼らの陰に隠れて見えないという描写で終わりました。

そのあとのエンドロールではウタの歌が当初の話の通り、多くの人々に愛されている様子が流れていて、ともすれば新曲をリリースして活躍しているのでは?という印象を与えています。

もっとも、来場者特典で配布された「第40億巻」に掲載されている設定資料によれば「死にゆくウタ」や「ルフィ“は”生きています」とされているので、おそらく死んでしまったのでしょう。

シャンクスとも和解し、当初とは違った形で「歌で人々を幸せにする」ということが実現しそうだっただけに、この結末は残念でなりませんでした。 ただ、大きすぎる力には代償が伴うのは当然ですし、致し方なかったのかなとも思います。 最期に赤髪海賊団とまた心を通わせたこと、死後(?)も多くの人に愛されていることが唯一の救いです。

ONE PIECE FILM REDは面白かったのか

私は今まで、尾田栄一郎プロデュースとされている映画を全て視聴していますが、今回の映画が一番まとまっていて面白かったと感じています。

戦闘シーンもそれぞれに活躍の場があって見応えがありましたし、内容もストーリー性があり、終盤の盛り上がりも十分でとエンターテインメントとしてかなり完成度が高かったのではないでしょうか。

ONE PIECEファンもそうでない人も、一度映画館で観てみることをおすすめします。

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